葛城北の丸でお客様を最初にお迎えする「郭松門(かくしょうもん)」は、静岡県菊川市に残る国の重要文化財の代官屋敷「黒田家住宅」の長屋門をモデルに、スケールを2倍にして建築されました。茅葺きの黒田家の長屋門とは異なり、郭松門の屋根は銅板葺きで建てられています。
長屋門は、家臣を住まわせる長屋を建て、その建物の一部に門を付けたもので、屋根は長屋と一連になっています。この長屋門の大きさが格式を示していると言われています。
黒田家は、永禄年間にこの地に移り住んだとされ、江戸時代から幕末までこの地の代官を務めました。
黒田家住宅は、江戸時代の武家屋敷の格式を伝え、文久元年の家相図に描かれる屋敷構えが良好に保存されている点で価値が高く、付属建物、宅地を含めて重要文化財に指定されています。
現在は、第15代当主黒田淳之助さん家族が住んでおり、重要文化財の元城館に実際に子孫が住んでいるのは大変珍しいことです。
毎年2月から3月初旬にかけて、地元の自治会などが中心となって「梅まつり」を開催しています。普段は入ることができないのですが、寒紅梅や白加賀など13種類およそ180本が咲く庭園を無料で散策することができます。
また、黒田家住宅の「御城印」を梅まつり期間中に600枚限定販売しています。
今年(2022年)は3月6日(日)まで開催予定とのことで、屋敷の趣を感じながら梅の花を観にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
葛城北の丸『郭松門」