秋の七草は、ご存じのように第一が萩にはじまります。
「萩 桔梗 尾花 撫子 女郎花 葛 藤袴 秋の七草」 このような順に並べられますが、8月頃に夏萩が咲き、秋萩が終わる頃に最後の藤袴が咲きだします。
しなやかに茂る繊細な枝に、赤紫色の細かい花は、秋の風情を象徴するものとして万葉集や古今和歌集などの古典文学にも頻繁に登場します。
萩の花は、細長い枝に小さな花が連なり、風に揺れる様子がとても美しいです。
その姿は、まるで秋の風に舞う蝶のようであり、人々の心をつかむ秋を代表する植物です。
ハギの語源は「生える木」で、春に勢いよく新しい芽が伸びてくることからつけられました。
葛城北の丸の4つある宿泊棟のひとつに「萩殿」という和室棟があります。萩殿のあたりでは萩の花を楽しむことができます。
萩の葉は、お茶のかわりに煎じて飲むこともありました。 また、お茶室の庭や垣根に植え込んだり、筆の軸にしたり、箒を作ったりと用途も広かったようです。 葛城北の丸のレストラン付近にあつらえてある坪庭の垣根は、葛城北の丸に自生している「萩」を乾燥して職人さんが作成したものです。ぜひこちらもお楽しみいただけると幸いです。