桐殿は、葛城北の丸にある唯一の大宴会場で、1984年に増設されました。
そのデザインは鉄骨構造を基盤としながらも、漆喰仕上げの外壁や軒天井、竪格子付きの窓など、「蔵」を思わせる趣ある佇まいが特徴です。
格式高い空間デザイン
広さ80畳の大広間は、京都二条城の書院造りを基に設計されました。太めのケヤキ柱や梁、格天井、そして本漆塗りの床框など、
随所に重厚で品格のあるデザインが施されています。床の間には武者だまり襖、書院窓といった細部にもこだわりが光ります。
素材へのこだわり
使用されている木材もまた、特別なものばかりです。
鳥海山の鳥海杉を使った焦げ茶色の天井板や、神宮杉の一枚板で作られた入口戸や棚の壁板など、現在では入手困難な貴重な素材を惜しみなく使用しています。
さらに、前室の式台には地松の一枚板が使われ、格別の重厚感を演出しています。
特に天井板は、ヤマハピアノの木工技術を取り入れた加工が施され、独特の趣を醸し出しています。
歴史と美しさを味わう
館内を訪れる際には、神宮杉の大木の一枚板やその他の銘木の美しさをご堪能ください。歴史と自然の恵みが生み出す特別な空間をお楽しみいただければ幸いです。